パソコンの動きが遅い原因
パソコンの動きが遅い時にチェックすべきポイント
・ストレージの空容量不足
・不要なアプリが大量に常駐している
・不要なファイルが蓄積している
・ウイルス・スパイウェアが活動している
・セキュリティソフトが2重で動いている など…
これらが原因でパソコンの動作に影響が出ていることも十分に考えられますので、パソコンの動きが遅い場合は、まずはディスクのクリーンアップ、不要アプリのアンインストール、ウイルスチェックをお試しください。
それでも動きが遅い?
上記操作で動作が改善しない場合は、単純にパソコンの性能不足が原因である可能性があります。特にHDD(ハードディスク)搭載のパソコンでは動作が極端に遅くなります。
まずは原因を調査しましょう
パソコンの速度に関係する部品は大きく分けて「CPU」「メモリ」「ストレージ」の3つです。これらの3つの部品が現在どのようなバランスで動いているかを確認するには「タスクマネージャー」を開く必要があります。
1.画面左下「スタートボタン」を右クリックして「タスクマネージャー」を開いてください
2.「タスクマネージャー」内の「パフォーマンス」タブに移動してください
3.「パフォーマンス」タブ内の「CPU」「メモリ」「ディスク 0」の項目を切り替えることで、お使いのパソコンの状態をリアルタイムで確認することができます(「ディスク 0」とはHDD、SSDといったストレージのことを指します)
HDDを搭載したパソコンではおそらく「ディスク 0」のグラフが100%に張り付いたままになっていると思います。「パソコンが遅い」と相談に来られるお客様は、ほとんどがこのケースです。この場合は「HDD」がパソコンの動作の足を引っ張っている状態なので、「SSD」に交換することで速度が改善されます。同様にCPUが100%近くを推移している場合はCPUの性能不足、メモリが100%に近い場合はメモリの容量不足ということが分かります。
HDDからSSDに換装
パソコンが遅い原因のほとんどはHDDのせいです。HDDをSSDに交換することで、大幅な速度の改善が期待できます。ただし、CPUが非力だとSSDに交換しても効果を実感しづらいこともあります。CPUがCeleronやAtom、Pentiumなどの下位機種の場合、SSDに交換した後に、次はCPUが足を引っ張り出します。SSDに交換するならば、最低でも「第3世代以降のCore i3以上」の性能はあった方が良いと思います。
メモリを増設する
大型量販店などで販売されているパソコンにはパソコンが最低限稼動する程度のメモリしか搭載されていないことが多いため、 イラストレーターやフォトショップなど、メモリを大量に消費するソフトを使用すると動作が遅くなる場合があります。
メモリとは?
メモリとはパソコンのデータを一時的に記憶しておくための部品です。 メモリは現在動いているアプリの情報や、作成中の文書などの情報を一時的に記録するために使用されています。 メモリを増設すれば、一度に多くのアプリが稼動できるようになる、 待ち時間が少なくアプリの操作がスムーズになる、コピー・貼り付けの動作や動画ファイルの読み込みが快適になる、 などのメリットが生まれます。
メモリの種類
メモリの種類はまず大きく分けて、デスクトップ用メモリ(DIMM)とノートPC用メモリ(SO-DIMM)の2種類があります。次に世代ごとに種類が分かれていて、現在流通しているパソコンで言うならば、古くはDDR2から最新のDDR5(2023年現在)まであります。(DDR2より古いメモリはほとんど見かけなくなったので今回は省きます。)世代ごとにメモリの形状が違うので、規格を間違うと差すこともできませんので注意が必要です。載せられるメモリの種類は、どの時代のパソコンかによってある程度決まっています。目安は以下のようになります。
Windows XP 時代のPC=DDR2
Windows Vista 時代のPC=DDR2・DDR3
Windows 7 時代のPC=DDR3
Windows 8 時代のPC=DDR3・DDR4
Windows 10 時代のPC=DDR4
Windows 11 現在のPC=DDR4・DDR5
適合するメモリの規格を正確に知るためには、お使いのパソコン(マザーボード)の型番で検索するか、パソコンを分解して直接メモリを確認する必要があります。
理想のメモリ容量は?
Windows 10、Windows 11ともに現時点での理想のメモリ容量は同じです。
理想のメモリ容量:16GB以上(最低でも8GB)
時代によって「512MBあれば充分」「2GBあれば充分」「4GBあれば充分」と変わって来ましたが、現時点では「16GB以上が理想」と言われています。
メモリ増設しても体感速度はあまり変わらない
例えばWindows 10 64bitの環境で、メモリを4GBから8GBに増やす場合は多少の速度改善を体感できるとは思いますが、同じくWindows 10 64bitの環境で、メモリを8GBから16GBに増やす場合は、正直、体感速度はあまり変わりません。メモリ増設はパソコンを高速化させるというよりも、パソコンの動作に余裕を持たせるという認識の方が良いと思います。
メモリ増設できない機種もあります
ノートPCの場合、メモリがマザーボードにハンダ付けされている機種が増えてきました。現状、多くの機種では「ハンダ付けされたメモリ」+「増設用のメモリスロット」といった構成が多いですが、中には「増設用のスロット」が付いていない機種も存在しています。そのような場合は、メモリの増設はできません。メモリを増設する場合は事前に空きスロットがあるのかを確認する必要があります。 空きスロットがあればメモリを追加、または交換することができます。
CPUを交換する
最初に断っておくと、CPUの交換はコスパが悪いのでおすすめしません。
CPU交換に数万円かけるくらいなら、次にパソコンを買い替える時のために貯金をした方が良いと思います。
ノートPCの場合は8年程前のIntel製CPUを除くと、多くの機種でマザーボードとCPUがハンダ付けされているため、基本的にCPU交換はできません。
デスクトップPCの場合は、CPUを交換することができます。
Intel製CPU(Core iシリーズ)の場合は世代ごとに毎回のようにソケットの形状が変わるので、同世代の上位CPUになら交換できるという認識で良いと思います。AMD製CPU(Ryzenシリーズ)の場合は最新機種以外はおおむねSocket AM4という形状なので、Intel製CPUよりも柔軟性があります。ただし、CPUの交換前にBIOSアップデートが必要だったり、マザーボードのメーカーによって細かい決まりがあるので交換する際は注意が必要です。
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