第8~10世代CPUがサポート対象外?CPU足切り騒動から見えてきたWindows 12【訂正有】

約10日前から、SNSを中心に「インテル第8世代~第10世代のCPUがWindows 11のサポート対象外になった」という話題が広がっています。その発端となったのが、以下の公式情報です。

2025年3月5日訂正

3月5日現在、24H2のサポート対象一覧に第8〜10世代CPUが掲載されています。本記事を投稿した翌日に一覧に追加されたようです。

以下の情報は一気に説得力がなくなりましたが、予想が当たるのかも含めて、戒めのために残しておきます。

内容を確認すると「これから出荷される新規PCには、第11世代以降のCPUを搭載してください」という意味合いが強いようです。つまり、現在 第8世代~第10世代のCPUでWindows 11を使用中のユーザーは、引き続き問題なくWindows 11を利用し続けることができるということになります。

この情報を見て、ほっと安心したのも束の間、一つの疑問が浮かんできました。

「新規出荷分のPCはなぜ第8・9・10世代のCPUが足切りされたのか?」

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なぜ第8~10世代CPUだけが対象外に?

この情報を見て、疑問に思ったのは「なぜ第8・9・10世代のCPUだけが足切りされたのか?」という点です。Windows 11の要件である「TPM 2.0」にも問題なく対応しており、技術的な理由で排除されたとは到底思えません。あえて理由を探すならば、マーケティング的な要素が絡んでいるような気がしてなりません。

これまで20年以上にわたりマイクロソフトの“横暴な搾取体制”に振り回されてきた立場だからこそ、あえて言わせていただきたいのが「マイクロソフトは意味もなく3世代分のCPUを排除したわけではない」ということです。そこには何らかの意図があるはずです。

Windows 12への布石?

ここからはあくまでも予想です。

Windows 12の最小システム要件が「インテル第11世代以降のCPU」になるのでは?

第10世代以前のCPUが排除された理由として最も納得しやすいのは、「Windows 12の最小システム要件が第11世代以降のCPUになるから」 という可能性です。

近い将来(早ければ今年中にも)発売されると噂されている「Windows 12」が第11世代以降のCPUを必須要件とするのであれば、今回の第10世代以前のCPUの足切りにも説明がつきます。

要するに、Windows 11からWindows 12へアップグレードできるのは、第11世代以降のCPUを搭載したPCのみとなり、第10世代以前のCPUは対象外となるのでは? ということです。十分にあり得る話でしょう。

ここで「CPUの足切り」という、悪しき前例を作ったWindows 11を例に見てみましょう。

Windows 11第8世代CPU
(Win 11にアップグレード可)
第7世代CPU
(Win 11にアップグレード不可)
2021年10月発売2017年11月発売2017年1月発売
Win 11発売の約4年前のCPUWin 11発売の約5年前のCPU

Windows 11のシステム要件のボーダーラインは、第8世代と第7世代の間に設定されました。改めて見ると、発売日がわずか10ヶ月違うだけでサポート対象外となった第7世代のCPUが不憫でなりません。

この法則に従えば、もしWindows 12が今年発売されると仮定した場合、ボーダーラインが第11世代と第10世代の間になるのも、十分に現実味のある話です。

Windows 12第11世代CPU
(Win 12にアップグレード可?)
第10世代CPU
(Win 12にアップグレード不可?)
2025年発売??2021年3月頃発売2020年5月頃発売
今から約4年前のCPU今から約5年前のCPU

おそらく、マイクロソフトは現在、Windows 10や11を使って「ある種の実験」を進めているのではないでしょうか。その実験とは、「Windowsユーザーをどこまでないがしろにできるか?」という限界点の探求です。

Windows 11では第7世代以前のCPUを排除し、Windows 10ユーザーにPCの買い替えを迫りました。その影響がどこまで及ぶのかをマイクロソフトは現在見極めている最中だと思われます。

そして、2025年10月14日のWindows 10サポート終了時に、思惑通りにPCの買い替えが進んでいれば、今後もOSの更新のたびにサポート対象外となるCPUは増えていくでしょう。逆に、シェアの低下が顕著であれば、かつてのWindows 10のようにより寛容なサポート体制へと逆戻りする可能性も考えられます。

まとめ

今回の記事の内容はあくまで憶測に過ぎませんので、過信しすぎないようご注意ください。しかし、過去の事例を踏まえると、第8~10世代CPUの排除は単なる偶然ではなく、Windows 12のシステム要件に向けた布石である可能性があるのではないでしょうか。

Windows 11では第8世代がボーダーラインとなり、第7世代はわずか10ヶ月の差で対象外となりました。この法則を踏まえると、Windows 12では第11世代が最低要件となり、第10世代以前はアップグレード不可となる可能性があります。今後もマイクロソフトの動向を注視していく必要があるでしょう。

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