Windowsライセンス認証:検証結果まとめ・追加情報

Windows 7、8(8.1)からWindows 10にアップグレードしたPCのパーツ交換を行った際に、再認証ができなくなる事例が多発しているようです。2023年9月にWindows 7、8(8.1)のプロダクトキーを使ったライセンス認証方式が遮断されたことが主な原因です。

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ライセンス認証:検証結果まとめ

パーツ交換を行った際にライセンス認証が通るかの検証結果は以下の通りです。

交換パーツライセンス認証可否備考
ストレージ交換検証ではストレージを交換しても、認証が外れることはありませんでした。SNS上には、ストレージを交換したら認証が外れたという報告もありました。Windows 10を新規インストールする際に、Windows 7のプロダクトキーを入力すると認証が外れる可能性があります。プロダクトキーの入力画面で「プロダクトキーがありません」を選ぶと上手くいくと思います。
CPU交換検証ではCPUを交換しても、認証が外れることはありませんでした。SNS上には、CPUを交換したら認証が外れたという報告もありました。短期間に複数のパーツを交換すると、認証が外れることは考えられますが、CPUのみの交換で認証が外れたというのは、正直よく分からないです。DSP版のWindows OSとCPUが紐付けられていた場合は外れる可能性はあるかもしれません。
メモリ交換検証ではメモリを交換しても、認証が外れることはありませんでした。メモリ交換で認証が外れたという報告はSNS上にもありませんでした。
マザーボード交換マザーボードを交換すると別のPCとして認識されるので、ほぼ間違いなく認証は外れます。
BIOSアップデートBIOSアップデートした場合も高確率で認証が外れます。

検証の詳細は以下のページでご確認ください。

2023年10月30日追記:日本ではプロダクトキーの遮断が10月4日以降に実施されたという情報を見かけましたので、念の為、再検証しました。

注意するポイント

短期間に複数のパーツを交換した場合、ライセンス認証が外れる可能性があります。
ライセンス認証の可否判定はおそらく「減点方式」に基づいていると考えられます。
例えば、1つのライセンスに対して「5ポイント」の持ち点が付与されていて、CPUやストレージを交換すると「1ポイント」減点、マザーボードを交換すると「5ポイント」減点など、パーツを交換するたびに持ち点が減少していき、「0ポイント」になるとライセンス認証が解除される仕組みであると予想されます。もちろん、「5ポイントの持ち点」というのは例え話なので、実際にどのような方式になっているかは不明です。
現在、マイクロソフトはその詳細を公表していませんが、Windows XPの頃(2000年前後)まではそのポイント制の詳細が公表されていた記憶があります。遠い昔のことなので、詳しい内容までは覚えていませんが…。

人によってライセンス認証の可否判定に違いがあるのは、もしかしたら、短期間のうちに複数のパーツを交換したか、あるいは、一定の期間ごとに減少した持ち点がリセットされるような仕組みがあるからなのかもしれません。

この内容は憶測に過ぎませんので、話半分で受け取っていただくことをお勧めします。他にもパーツ交換「3回まで大丈夫説」や「10回まで大丈夫説」も聞いたことがあります。

疑うべきポイント

自作PCの場合に意外と多いのが、OEM版のプロダクトキーを流用した、またはオークションやECサイトから経路不明の怪しいプロダクトキーを入手した、というパターンです。そういったプロダクトキーはそもそもライセンス違反の可能性が高いので、これを期に使用するのを諦めて、正規ライセンス製品を購入しましょう。

また、Windows 10の無償アップグレード期間中に、Windows 7のプロダクトキーを使ってデジタルライセンスを無限増殖させている人がいたという話を聞いたことがあります。無限増殖の方法はよく分かりませんが、そのような抜け道が存在していたことは確かです。
中古で入手したPCでライセンス認証が外れた場合は、もしかしたらこのパターンかも知れません。ご自身では自覚はないけれど、実は怪しいライセンス商品を買わされていた可能性もあります。

今回の件で、そういった怪しいライセンスが軒並み排除されたとしても何ら不思議ではありません。

ライセンス認証が外れるタイミング

認証が外れるタイミング備考
第一関門パーツを交換した直後、BIOSをアップデートした直後の初回PC起動時ライセンス認証が外れるのは、ほとんどがこのタイミングです。オフライン状態でも容赦なく外れるので、ネットに繋がないからセーフというわけではありません。
第二関門パーツ交換から30日後パーツ交換後に認証状態が「デジタルライセンス認証済み」と表示されていても、稀に30日後に突然ライセンス認証が外れることがあります。過去にBTO PCで起こったことがありました。「Windows評価版」や「ライセンス認証を行ってください」等の表示もなく、30日後に突然認証が外れたので、未だに原因は謎のままです。OEM版や、DSP版などOSの種類が関係している可能性はあります。
30日を突破すれば、あとはほぼ外れることはないと思います。

2023年10月31日追記:
以下は、ストレージを交換し、オフライン状態でWindows 10を新規インストールした直後のライセンス認証画面です。

この時点では、まだネットに繋がっていないので、「Windows ライセンス認証サーバーに到達できません」と表示されています。この後に、ネットに繋ぐと、自動でライセンス認証の可否判定が下されます。

上手く行った場合は、上画像のように「Windowsはデジタルライセンスによってライセンス認証されています」の表示に切り替わります。失敗した場合は、「~のためライセンス認証できませんでした。エラーコード:0x*******」といった感じの赤文字表示に切り替わります。

ライセンス認証が外れた場合はどうする?

Windows 7、8(8.1)からWindows 10にアップグレードしたPCでライセンス認証が外れた場合は「プロダクトキーを再購入する」か「新しいPCに買い替える」しか現在のところ解決方法がないようです。

もしもライセンス認証が外れた場合は、「プロダクトキーを再購入する」よりも、「新しいPCに買い替える」ことをおすすめします。買い替えをおすすめする理由は以下の通りです。

  1. Windows 10のサポート期間が残り2年を切っているので、2年後にはWindows 10のPC自体が使えなくなってしまうため。古いPCはWindows 11にはアップグレードできません。
  2. Windows 7、8からアップグレードしたPCは購入から10年近く経過している可能性が高いので、そもそもが買い替え時であるため。10年物のPCは機械的な問題が出始める時期です。
  3. プロダクトキーを購入する予算(1.5~2万円)を、新しいPCに回せばワンランク上の良いPCが手に入るため。
  4. 「メーカー製のPC」の場合は、PCの価格にOSの代金が含まれているので、ここでプロダクトキーを再購入すると、OS代金を2重で支払うことになるため。


自身でライセンスの移行ができる方は、将来ライセンスを載せ替えることを前提にプロダクトキーを購入しても良いと思いますが、現在「メーカー製のPC」を使用していて、次も「メーカー製のPC」に買い替える予定の方は、潔くWindows 11搭載の新しいPCに買い替えたほうが賢明です。

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